【虫歯治療】う蝕検知液と拡大鏡で取り残しゼロを目指す精密治療とは?
皆さんこんにちは。枚方市大峰南町の北川歯科医院です。
今回は、虫歯の取り残しを防ぎ、再発を抑えるための「う蝕検知液」と「拡大鏡(ルーペ)」を活用した精密な虫歯治療について解説します。
◆ 虫歯治療の基本:虫歯を完全に取り除くことの重要性
虫歯治療の目的は、虫歯菌によって溶けてしまった部分を取り除き、健康な歯の構造を回復させることです。
しかし、虫歯の取り除き方を間違えると、せっかく治療しても再発したり、痛みが残ることがあります。
たとえば、虫歯の部分を少しでも取り残すと、その中に残った細菌が再び活動し、詰め物や被せ物の下で虫歯が進行してしまうことがあります。
よく銀歯の下は虫歯になっている!と言われますが、実際には虫歯の取り残しが原因と予想できそうなケースも多数あります。
逆に、健康な部分まで削ってしまうとはの健康な部分が少なくなることで、歯の強度が落ちてしまい将来的に割れやすくなってしまいます。
つまり、「どこまで削るのか」の見極めが非常に大切なのです。
そこで登場するのが、虫歯の部分を染め出してくれるう蝕検知液と、治療部位を拡大して細部まで確認できる拡大鏡です。
◆ う蝕検知液とは?―虫歯を“見える化”する技術
う蝕検知液(うしょくけんちえき)とは、虫歯の部分だけを赤や青色に染め出す液体です。
虫歯に侵された象牙質は、細菌の作用で変性しており、健康な象牙質とは構造が異なります。う蝕検知液はその差を利用して、変性した部分のみを着色するのです。
この技術を使うことで、
- 健康な歯質と虫歯部分を正確に区別できる
- 削りすぎや取り残しを防げる
という大きなメリットがあります。
従来は歯科医の経験や感覚に頼っていた部分が多かった虫歯治療も、う蝕検知液の導入により、科学的で再現性の高い治療が可能になりました。
正直に肉眼で虫歯かそうでない健全な歯質かを見極めることはかなり難しいです。
一般的なイメージでは、黒くなっているところが虫歯という認識かもしれませんが、実際の急性的に進行している虫歯はクリーム色をしていて肉眼では非常に識別が難しいです。
特に歯の表面のエナメル質と歯の内面の象牙質との境目は虫歯が残りやすいので、確実に除去する必要があります。
◆ 虫歯を取り残すとどうなるのか?
虫歯の取り残しは、見た目には治療が終わっているように見えても、歯の内部で静かに再発を進める原因になります。
正直に申すと、自分が治療したものでない限りどれぐらいの虫歯の大きさで、歯の神経が健康な状態なのか、病的な状態なのか、今どのような目的でその詰め物が入っているのかわからないことが多いです。
1. 再度虫歯が進行する
残った虫歯菌が詰め物や被せ物の下で活動を続けると、数ヶ月〜数年後に再び痛みが出たり、詰め物が外れたりすることがあります。
一度治療した部分の再発虫歯(=二次う蝕)は、発見が遅れやすく進行しやすいのが特徴です。
2. 治療後の痛みや違和感
虫歯の取り残しや深い部分の炎症があると、治療後もズキズキと痛みが残ることがあります。
「治療したのにまだ痛い」という患者さんの多くは、このケースに該当します。
ただし、非常に神経に近いところに虫歯が存在し、その虫歯を取り切ったとしても、神経が過敏になっていたりすることにより、治療直後などはシミたり痛みが出たりすることがあります。
これは自己判断では難しいと思いますので、歯医者さんに一度相談するのが良いでしょう。
3. 歯の寿命を縮める
再発を繰り返すと、そのたびに削る量が増え、最終的に神経を取らざるを得なくなったり、歯そのものを失うことにつながります。
虫歯や痛みが出たらまた治療して治しますという方が、たまにいらっしゃいますが、今よりも現状が悪くなっているということは間違いありません。
できることは早期に発見して、早期に治療し、なるべく小さい治療で止める!それが歯の寿命を伸ばすためにできることです。
だからこそ、初回の治療でしっかりと虫歯を除去することが最も重要なのです。
◆ 拡大鏡(ルーペ)による精密な虫歯治療
う蝕検知液による「見える化」に加え、当院では**拡大鏡(ルーペ)**を用いて虫歯治療を行っています。
拡大鏡とは、肉眼の数倍にあたる拡大視野で治療を行えるレンズのことです。
細かい虫歯の残りやヒビ、詰め物の隙間などを正確に確認できるため、治療精度が格段に向上します。
拡大鏡を使うメリット
- 虫歯の取り残しを防ぐ
- 健康な歯を最小限しか削らない
- 詰め物・被せ物の精度を高め、再発を防ぐ
- 神経ギリギリの虫歯も安全に処置できる
これらのメリットにより、歯を守りながら確実な治療ができるのです。
また、より高倍率での治療を可能にする「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」を導入している医院もあり、近年では「顕微鏡歯科治療」という言葉も広まりつつあります。(当院では現在行なっておりません。)
◆ 治療後に痛みが残るときの原因と対処法
虫歯治療が終わったのに痛みが残る場合、次のような原因が考えられます。
- 虫歯の取り残し
内部に細菌が残っていると、治療後も炎症が続きます。
う蝕検知液を使っても、深い虫歯や複雑な形の部分では注意が必要です。
歯の神経を温存するために、あえて虫歯を残すという場合も治療法として存在します。 - 神経に近い深い虫歯
神経のすぐ近くまで虫歯が進行していた場合、一時的に神経が過敏になって痛みが出ることがあります。
この痛みは早い人だと数日で治りますが、数ヶ月に渡り症状が取れないという場合もあります。
神経に近いところに材料が入っているので、刺激などにより敏感になりやすいという場合があります。 - 詰め物・被せ物の高さのずれ
噛み合わせがわずかに高いだけでも、歯に過度な力がかかり痛みを感じることがあります。
詰め物か仮のセメントなどが当たりが強くなってしまう場合があるので、噛み合わせが合わない、高いなという場合は調整していただく必要があります。 - 歯の内部圧の変化(歯髄炎)
治療後に歯の内部で炎症が進行してしまう場合は、追加の処置(根管治療)が必要になることもあります。
歯の神経の感染は目で見て判断できない場合が多いので、痛みが出るようなら追加処置が必要です。
どの場合でも、痛みが続くときは放置せず、早めの再診が大切です。
◆ 当院の虫歯治療の流れ(例)
- 精密な診査・レントゲン撮影
虫歯の範囲を的確に把握します。 - う蝕検知液による染め出し
虫歯の部分を明確に可視化します。 - 拡大鏡下での丁寧な除去
虫歯の取り残しゼロを目指します。 - 適合精度の高い詰め物・被せ物で修復
再発を防ぐため、精密な修復を行います。
このように、「見える・確認できる・確実に削る」というステップを徹底することで、治療の精度と安心感が大きく高まります。
◆ まとめ:再発しない虫歯治療を目指して
虫歯治療は、ただ削って詰めるだけではありません。
虫歯の範囲を見極め、健康な部分をできるだけ残すことが、歯を長持ちさせるために最も重要です。
う蝕検知液と拡大鏡を活用した精密治療は、
- 虫歯の取り残しを防ぐ
- 健康な歯質を保つ
- 再発や痛みを最小限にする
という理想的な治療法です。
「治療したのにまた虫歯になった」「治療後も痛みが残る」といったお悩みを防ぐために、ぜひ一度、こうした精密治療を行っている歯科医院での相談をおすすめします。
患者さん一人ひとりの歯を守るために、確実で丁寧な治療を。
再発しない、安心できる虫歯治療を一緒に目指しましょう。


